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注文住宅とはあなたが求める家、あなたが住みたいとイメージする家をゼロから創っていく家です。
つまりあなたが総監督もしくは脚本家として創っていく家なのですね。
その為、あなた次第で求める家が建てられるか、後悔が残ってしまうかが決まってしまう大変さもあります。
このように書くと「家について全く知らない自分に可能か?」と思うかもしれませんね。
しかし自分の思い通りに家を建てられる注文住宅の魅力も捨てきれない。
このように考えているのでしたら一度立ち止まって、注文住宅とはどのような住宅なのか考えてみましょう。
考えた上で注文住宅を建てたいと思えるならば行動に移してみても良いと思いますよ。
この記事では注文住宅を建てようかと思案中のみなさんに、注文住宅はどのような住宅なのかを解説していきます。
また、注文住宅を建てる際に後悔しないコツも紹介しましょう。
この記事が注文住宅を建てたい!と考えている方の行動のきっかけになれば幸いです。
また、解説に入るまでに失敗しない家づくりで1番重要なことをお伝えします。
「夢のマイホーム」という言葉は、誰しもがワクワクさせる響きを持っています。
しかし、その夢の実現には、大きな落とし穴が潜んでいることをご存知ですか?
「一生に一度の買い物だから…」と、住宅展示場やイベントに足を運ぶ前に、絶対に知っておくべき重要なことがあります。
それは、情報収集の重要性。
多くの人が、理想の家に胸を膨らませ、住宅展示場へと足を運びます。
「とりあえず見てみよう」という軽い気持ちで。しかし、そこにこそ危険が潜んでいるのです。
モデルハウスの洗練された空間に魅了され、営業マンの巧みな話術に乗せられてしまう…。
そして、深く考えずに契約を交わしてしまうケースが後を絶ちません。
その結果、何が起こるのでしょうか?
「こんなはずじゃなかった…」
理想とはかけ離れた家が完成し、何百万円、場合によっては1,000万円以上の損をしてしまうケースも少なくありません。
「もっとしっかりと比較しておけば…」
そんな後悔をしないために、家づくりを始める前には、出来るだけ多くの住宅メーカーからカタログを取り寄せることをおすすめします。
なぜカタログ集めが重要なのか?
運命の住宅メーカーとの出会い: 「ハウスメーカー一択だったけど、工務店のほうが理想に近かった」「ローコスト住宅を考えていたけど、大手メーカーでも予算内で建てられた」など、思いもよらなかった会社と出会えるケースは非常に多い。
価格交渉を有利に: 複数のメーカーから見積もりを取ることで、価格競争が生まれ、数百万円単位で費用を抑えられる可能性がある。
「情報収集は面倒くさい…」
そう思う方もいるかもしれません。しかし、大切な家族と一生を共にする家のために、少しの時間と手間を惜しむべきではありません。
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安心して情報収集に専念できる、非常にメリットの大きいサービスです。
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それでは解説をしていきます。
【本記事の監修者】 宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー 大学卒業後、東証一部上場大手保険代理店へ入社。その後、大手不動産ポータルサイト運営会社へ転職。ITベンチャー企業での経験を経て株式会社Azwayを創業。 「住まい」と「ライフスタイル」に特化したWEBサービスを手掛けている。
もくじ
注文住宅とは?建売住宅とは?2つを比較
新築住宅は大きく分けると注文住宅と建売住宅があります。
「それは知っている」と言うかもしれませんが、どのように違うのかはっきり分けられますか?
注文住宅と建売住宅の区別があいまいで、なんとなく注文住宅の方がいいと考えて注文住宅を建てたいと考えているかもしれませんよ。
注文住宅と建売住宅の区別がしっかり出来れば、もしかしたら建売住宅のほうがあなたにあっているかもしれません。
ここで、自分が住みたい家を判断する目安として注文住宅と建売住宅を比較してみました。
比較項目 注文住宅 建売住宅
施主の希望を
反映できるか あなたが求める家を、法令や予算の範囲内で自由に創れる 車を買うと同じ感覚、すでに完成している、もしくはプランが決まった家の中から選んで購入する
施主の手間 計画からプランニング完了検査まで多くの時間を使う 家を選ぶ、住宅ローンの手続きをする程度の手間
入居までの時間 行動を開始してから
10ヶ月~2年 購入後いつでも入居可能
費用 積み上げ式で考えるため、費用が見えにくい。 販売価格が提示されているので費用が明確
設備・建材の質 予算内で自由に選べる 建物価格にもよるが、一般的で無難なグレード・デザインが多い
施工品質の確認 建築部材の確認、見積もりの適正さの確認、竣工から完了検査の確認等、家に関するすべてを確認できる。 完成後の建物を見て購入を決められるメリットはあるが、構造や見えない部分の質の確認は一切できない。
家に対する知識 施主として必要な、しっかりとした知識を身に着ける必要がある 建物の良し悪しがわかる程度の知識と住宅ローンについての知識があれば基本問題ない
後悔の確率 事前準備不足、知識不足、行動力不足による失敗は多い 見えない部分の不具合に気が付かないで購入、地域環境の確認不足などによる後悔がある。
注文住宅は家を創る、建売住宅は家と土地を一緒に買うとイメージしてもらえばいいでしょう。
建売住宅=質が悪いとの印象がある方はいますが、現在は住宅業界のモラル的にほとんど欠陥住宅レベルの家を建てる業者はなくなりました。
同時に建築基準法をクリアする住宅は住む人の安全を脅かす事はありません。
また、制度自体は中途半端なのですが、国が出している省エネ基準法をクリアしている建売住宅も出始めています。
ですから、快適性、安全性という面では最低限以上のレベルを得られるでしょう。
また大型の分譲地では街並みも考えられた建売住宅が建てられていますから、住む環境が整ったところに住めるというメリットがあります。
逆に、1つでも建物にこだわりを持ちたい方は注文住宅がいいでしょう。
次で詳しく解説しますが、注文住宅にも種類があり、こだわりや予算で方向性を選べるのですね。
注文住宅も建売住宅もメリット・デメリットが存在します。
「家は一生に一度の買い物」と言われるくらい大きなお金が動きますから、自分に合った家はどれだろうとしっかり考え、そのうえで行動を開始することが賢明でしょう。
注文住宅とはどのような種類があるのか?
注文住宅とは何もないところからあなたの理想の家のイメージだけを頼りに図面を作り、形にしていく住宅です。
しかし注文住宅とひとくくりに言っても様々な形態があるのですね。
ここでは注文住宅の種類と建築会社ごとの注文住宅の違いを解説していきます。
注文住宅にはフルオーダーとセミオーダーがある
注文住宅を自由度別に大きく分けると、フルオーダーとセミオーダーの注文住宅に分けることができます。
フルオーダーの注文住宅
みなさんが注文住宅と聞いて思い浮かべる家は恐らくフルオーダーの注文住宅でしょう。
家の間取りからデザイン、そして使う材料から工法や断熱の使用まで自分の想い通りにできる家です。
自分が用意できる予算の範囲内、家として成り立つ形で法令に違反しない範囲でなら自由に作ることができるわけです。
ですが、そのためには自分一人では到底建てる事ができませんから、理想をかなえてくれる建築会社を探さなくてはいけませんし、すべての工程を判断する知識が必要になります。
ですが、フルオーダーの注文住宅は苦労した分、理想の家と理想の生活を手に入れられる可能性のある注文住宅の形と言えるでしょう。
セミオーダーの注文住宅
あらかじめパッケージングされた選択肢の中から選んで家を建てる形態の注文住宅です。
セミオーダーの注文住宅は「規格住宅」と言われる事もありますね。
パッケージングの中身は建築会社により様々で、例えば使う部材が決められているだけで間取りなどは自由に創れるセミオーダーの注文住宅。
あらかじめ、ある程度の基本図面があり、そこに色々とオプションという形で追加し家を建てる形態などもあります。
また、建てる建築会社があらかじめ決まっている建築条件付き土地を購入した場合も、建築会社を選べない点からセミオーダーの注文住宅に入るでしょう。
建売住宅との一番の違いは、家本体に自分の意見を入れた上で建築が始まること。
ですから家を建てる為の基礎知識は必要になりますし、多少プランニング等の時間が短くなりますが、基本フルオーダーの住宅と気にしなければいけないことは変わりがありません。
しかし、フルオーダーの住宅ほど神経を使う必要はなくなりますし、あらかじめ準備された建材や図面を使うので全体的なコストを抑えることができるメリットがあります。
注文住宅の場合、どのような家に住みたいのか。
どのような生活をしたいのかを具体的に決める事が大事になってきます。
ですから、あなたが注文住宅に何を求めるかによっては、セミオーダーの注文住宅の方が効率がよく、失敗しない家を建てられる事もあると覚えておいてほしいですね。
建築会社によって注文住宅の扱いが違う
自分たちの家を建ててもらう建築会社は大きく3つに分けることができます。
- ハウスメーカー・大手ビルダー
- 地域の工務店
- 建築士事務所
この3つとも注文住宅を建てることができますが、得意な注文住宅が違ってくるのです。
建築会社を探す際は、自分たちが求めている家を建てられるかが選定条件の一つですよね。
ですから各建築会社がどのような注文住宅が得意なのかを知っていたほうが建築会社を探しやすいでしょう。
以下でそれぞれの特徴を解説しますので、建築会社探しの参考にしてください。
ハウスメーカー・大手ビルダー
ハウスメーカーは全国に支店を持つ大手の建築会社。
大手ビルダーとはハウスメーカーほどの規模ではないが、数県のまたがって営業展開している建築会社のことを指して呼びます。
ハウスメーカー・大手ビルダーの特徴は自社のブランドを確立し、自社工場などで同一規格の部材を作成、もしくは大量仕入れによってコストを落とした建材を使用し、精度の高い住宅を建てられる点にあります。
また情報量が豊富でアフターメンテナンスが充実している点も魅力でしょう。
ハウスメーカー・大手ビルダーの注文住宅は、あらかじめ決まったプランから選びオプションを追加していくセミオーダーの注文住宅が主流となります。
その為、ハウスメーカーの規格から離れた形や、特殊な地形に建てる家の場合、建てられないもしくは費用的に高くなってしまう場合があるのですね。
またハウスメーカー・大手ビルダーは宣伝広告費や研究費、人件費などの為に基本的に割高になるデメリットがあります。
しかし注文住宅に建築会社の信用と品質の統一を求めた場合はハウスメーカー・大手ビルダーが候補に挙がるでしょう。
ちなみに、各建材の品質が高くて信用があっても、必ずしも性能の高い家が建てられるわけではない事だけは頭の隅に入れておいてくださいね。
地域の工務店
地域密着型の建築会社を一般的に工務店と呼びます。
工務店=注文住宅のイメージがあると思いますが、自社で施主から受注する工務店は基本的にフルオーダーの注文住宅を建てられると考えて大丈夫でしょう。
ただし各工務店の施工能力と自社で仕入れ可能な建材の範囲の制約という制限を受けてしまいます。
ですから、建築会社を選ぶ際は自分が求めている工法や、デザインの方向性と一致している工務店なのかしっかり調べる必要がありますね.
工務店を選ぶ魅力は、ハウスメーカーではまねできない施工技術を持っていること。
また予算の融通性が高いことでしょうか。
また、工務店によっては独自のセミオーダーの注文住宅を扱っていることがあるので調べてみてもいいと思いますよ。
工務店の中にはフランチャイズの加盟店になっているところもあります。
フランチャイズとは、大元のメーカーが、家の基本仕様や部材を開発し、加盟店の工務店にその技術と店名を提供して営業展開している建築会社になるのですね。
フランチャイズはハウスメーカーに近い注文住宅の形態なのでセミオーダーになるのですが、工務店の融通性の高さと材料の品質の安定性を兼ね備えている特徴があります。
ですので工務店でセミオーダーの注文住宅を考えている場合には選択肢として有力ではないでしょうか。
工務店のデメリットは、将来的な倒産や後継者がいなく廃業の可能性があること。
また、アフターメンテナンスがハウスメーカーに比べ弱い点が上げられます。
しかし、工務店は注文住宅を自分の思い通りに建てたい方にとってはバランスの取れた発注先という事ができます。
建築士事務所
建築士事務所はハウスメーカーや工務店に所属せず、自ら事務所を持ち設計や施工管理を行う建築士・建築家の方を指しています。
建築士事務所は完全にオリジナルで家を建てたい方にぴったりの発注先です。
建築士事務所はプロの意見を交えたプランニングが可能で、そのプランニング内容によって最も有力な建築会社に工事の依頼をするわけです。
施工管理もプランニングを行った建築士・建築家が行うため、施工ミスが少ないというメリットがあります。
資金面でも施工と管理する建築士事務所の利益形態が別となりますから、明瞭になる場合が多いですね。
ちなみに建築士と建築家は呼び方が別なだけで同じ建築士免許を持ち、家の設計・デザインに特化した方々を言います。
建築士事務所に依頼する場合のデメリットは、建築士・建築家は個々の個性が強くデザインに偏りがあることでしょう。
ですから、自分に合った建築士事務所を探すのは相当苦労するでしょうね。
しかし、オンリーワンの家をとことんまでこだわって建てたい方にとって最有力の依頼先となるでしょう。
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注文住宅を建てる流れ/手順を解説!
注文住宅を建てる場合、最初にあなたが知らなければいけないことは注文住宅を建てる流れ/手順を知ることでしょう。
注文住宅を建てる流れ/手順を簡単にまとめると以下のようになります。
種別 内容 期間
家を建てる準備期間 知識習得と計画 無期限
建築会社探し 1ヶ月~4ヶ月
建築会社ン絞り込み土地探し 1ヶ月~3ヶ月
プランニング・契約 プランニング 2ヶ月~6ヶ月
工事請負契約、住宅ローン申し込み 1ヶ月~3ヶ月
工事期間 工事着工から竣工まで 4ヶ月~6ヶ月
完了検査・引き渡し・引っ越し 1ヶ月~3ヶ月
これはマラソンに例えると、走るコースを知ると言い換えられます。
マラソンは苦しい練習をして、42.195Km という人間の限界を超える距離を走り抜き優勝を目指すスポーツですよね。
このマラソンの本番を走るコースを知らなかったらどうなるでしょう?
コースに合わせたペース配分も出来ず、ゴールの位置もわからないわけですから走る方向さえもわからず優勝どころではなくなりますよね。
注文住宅を建てる為に必要な期間は行動を開始してから約10ヶ月~2年。
この長い期間の注文住宅を建てる流れ/手順を知らなければ、雑多な工程に振り回されて後悔だけが残ってしまうでしょう。
自分が求める注文住宅を建てるためには、自分自身が知識を持ち率先して行動することが求められます。
その為には最初に注文住宅を建てる流れ/手順を知って、その中で必要な知識を身に着けていく必要があるわけです。
ちなみに上の表で「知識習得と計画」が無期限となっているのは、個人の能力や求める家の内容の違いで、知識習得や貯蓄、家のイメージを創る期間が異なるので期間が定められない部分なんですね。
同時に後悔しない注文住宅を建てるためには、この「知識習得と計画」の期間をいかに妥協しないで能動的にできたかが重要と覚えておきましょう。
「知識習得と計画」については後で詳しく解説しますね。
注文住宅とはこのようなメリットがある家です
注文住宅のメリットは以下の3つ。
- 自由な発想を現実にできる
- 自分たちが建てた家の細部まで知ることができる
- 限られた予算を有効にメリハリをもって使える
この3点を詳しく解説していきましょう。
自由な発想を現実にできる
注文住宅で家を建てる場合の一番のメリットは、自分の考えを家という形にできる事でしょう。
自分が準備できる予算の範囲内で、家として機能する形なら自由にデザインや性能を求めることができます。
逆にとらえれば、自由度が必要ではなく求めていることが満たされていれば建売住宅で十分と言えますね。
ですが、建売住宅を見て「こうしたほうがいいのでは?」と疑問を持つ方は注文住宅が向いているかもしれません。
注文住宅は先ほど解説したように求める内容によって注文住宅の形態を選べる自由があるわけです。
建築会社の信頼性と建材の品質の安定度を家に反映させたい→ハウスメーカー。
自由度の高さと施工技術の高さがほしい→工務店
家の建て替えだがすべて自分で決めることは難しい→セミオーダー・規格住宅
家を建てるすべてを自分で決めたい!→フルオーダー・建築士事務所
この建築会社選びから建て方まで「自分で選択できる」事が注文住宅の一番の魅力でしょう。
自分たちの建てた家の細部まで知ることができる
注文住宅は実際に建てている現場だけでなく、プランニングや予算配分などすべての事にあなたが関わる必要があります。
土地なしで土地から探す場合は土地の選定も関わりますね。
つまり注文住宅は家のすべてを知ることができるわけです。
これは同時に自分自身で家の各工程の出来上がりをチェックできる事につながります。
特に完成してから見えなくなる、家の構造や断熱材などは家の快適性や耐久性に大きく関わってくる部分ですね。
間取りや予算も、なぜそうなったのか自分自身が初めから関わっているわけですから納得がいくでしょう。
完成した状態と完成した値段しかわからない建売住宅では求められない事です。
また、建売住宅では感じられない家に対する愛着がわくのではないでしょうか。
限られた予算を有効にメリハリをもって使える
注文住宅は建築費用が高くなると思われがちですが、実は安く建てたいと思っている方にも注文住宅は向いているのです。
注文住宅は工法や使う建材も自分で選べますから、安い建材を使おうと思えば全体的にローコストに抑えることができますよね。
特に低予算でこだわりを持ちたい方は建売住宅より注文住宅がいいと思いますよ。
また、セミオーダーの注文住宅に自分のこだわりたい部分が含まれているのでしたら、セミオーダーの注文住宅を選ぶことで、全体的にコストダウンしつつも質の高い家を建てることができます。
このように限られた予算をメリハリをもって使える自由度も注文住宅のメリットといえるでしょう。
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注文住宅とはデメリットを許容できる人が建てる家
注文住宅には当然デメリットが存在します。
どのような場合でも、デメリットとメリットを知った上でメリットが自分にとって大きいと思って行動しますよね。
注文住宅においてもやはり同じです。
ここではデメリットと思われる部分を包み隠さず紹介していますから、自分自身でメリットとデメリットを比べてみてください。
注文住宅のデメリット
注文住宅を建てる際のデメリットと思われる事項は大きく分けて3つです。
- 予算オーバーになりやすい
- 時間がかかる
- 準備に不備があると後悔のもとになる
この3つについて具体的に解説していきましょう。
予算オーバーになりやすい
注文住宅は建売住宅と違い全体の値段がわかりませよね。
自分たちの建てたい家をイメージしていく過程で概算の予算枠を組み、土地を探す場合は土地の費用を見積もり、プランニングを経て、ようやくある程度の全体予算がはっきりしてきます。
このプランニングの時に自分たちの希望を盛り込みすぎて、結局予定していた予算をオーバーしてしまうことはよくあることです。
また、後から詳しく解説しますが、注文住宅を建てる場合は家本体費用以外も様々な費用が必要になってきます。
その費用を予算計画の際に計上することを忘れ、予算オーバーしてしまうことが多々あるのですね。
残念ながら建築会社は予算を提示してくれますが、予算をオーバーしないように管理してはくれません。
予算管理を自分たちでしなければいけない大変さと複雑さは大きなデメリットです。
予算管理、資金計画の失敗は将来の生活に直接関わる部分ですから失敗はしたくないもの。
失敗しないためにも、注文住宅を建てるために必要な費用は知っておきましょう。
時間がかかる
「注文住宅を建てる流れ/手順」でも話しましたが、注文住宅を建てるためには10ヶ月~2年の期間を考えなくてはいけません。
実際に土地探しだけで半年かかったという例もあります。
ですから、「来年子供が小学校に入るのに合わせて入居したい」などと考えて注文住宅を計画し始めると期間にとらわれて失敗してしまう可能性があるのですね。
また、打ち合わせなどに多くの時間を費やす必要があります。
注文住宅は時間や期間よりも1つ1つの工程を確実に消化することが重要になってきます。
この時間がかかる事は、家を建てる期限がある方にとってはマイナス面になるでしょう。
準備に不備があると後悔のもとになる
注文住宅を建てるとき自分自身でできることはさほど多くありません。
実際に家を建てる技術もなければ、法令に準じた設計図や申請書類を作る知識もありませんよね。
しかし、注文住宅はあなたのイメージをもとに建てられ、そしてあなたを含めた家族が将来に渡って住んでいく家です。
ですからあなたのイメージや要望をしっかり準備して、具体的に伝えなくてはいけないのですね。
しかし準備不足で伝えきれてない場合、トラブルの原因や失敗につながってしまいます。
また、知識習得を怠ってしまえば、現場や書類のチェックが疎かになり、これも後悔の原因になってしまうのですね。
何もないところから家という形を創る楽しさもあるのですが、後悔のない注文住宅は簡単には手に入らない点はデメリットと考えていいでしょう。
注文住宅を選択すべき人
注文住宅はデメリットよりメリットが大きいと感じる人が建てる家と最初に話しましたが、具体的にはどのような人が注文住宅を選択すると満足する家を持つことができるのかをまとめてみました。
家を持ちたいが注文住宅か建売住宅か迷っている方は選択の参考にしてください。
建売住宅では何か物足りない
自分の意見、要求を自分たちが住む家に取り入れたいと考えている人はもちろんですが、建売住宅やモデルルームを見学して「何か物足りない」、「何か違う」と感じた方も注文住宅が向いているかもしれません。
そのような方は今は気が付いていないかもしれないですが、家に対して何らかの欲求を持っている可能性があるからです。
一度家族で家について話をしてみたり、住宅雑誌などを興味をもって読んでみたりすると自分が住みたい家の条件が見えてくるかもしれませんよ。
限られた予算を有効に使いたい
家を建てる予算は少ないが家族に合った家がほしいと考える方は注文住宅が向いています。
確かに建売住宅は土地付きで安く販売されており、準備できる予算が少ない若い方に人気があります。
しかし万人受けするデザインで無難にまとめられている印象は否定できません。
家族に合った家と考えた場合、注文住宅の方が予算にメリハリをつけられ建売住宅と同じ費用で自分たちの求めた生活が手に入りやすいのです。
もちろん、家に対しての知識を身に着け、労力を使わなくてはいけませんが、その分の価値はあるでしょう。
自分たちの住む家を知っておきたい
家が完成した状態では壁の中や床下の配管などを見ることは難しいですよね。
しかし家の性能や快適性はその見えない部分が決めています。
そのような見えなくなる部分を自分の目で見てチェックしておきたい方は注文住宅がいいでしょう。
また、なぜその値段なのか疑問を持つ方も注文住宅を選択すべきですね。
注文住宅ならば自分が値段を確認してその部材を選んだわけですから、納得がいくと思いますよ。
家は何十年と住み続けるものです。その何十年住む家を知っておきたいという欲求は間違いではないです。
学ぶこと、時間を費やすことが苦ではない
注文住宅は家の知識を身に着け、自ら率先して行動しなければ理想の家は建てられません。
ですから、なるべく手間暇をかけたくない、何か商品を買う感覚の方は注文住宅を選択すべきではないのですね。
言い方は厳しいですが、「建築会社にお任せ」では後悔の残る家を建てることになってしまうのです。
逆に、家に強い求めるものがあり、それを実現するためには時間を使うぞ!という方が理想の注文住宅を建てられると言えるわけです。
自分の求めることのために学ぶことを楽しめる方は注文住宅に非常に向いているかもしれませんね。
注文住宅とはあなたの努力で成功する家
ここまで何度も「知識を身に着ける」「率先して行動する」と話してきましたが実際にどうすればいいのかと悩むことでしょう。
そこで、ここでは注文住宅を後悔しないで建てたいと考えている方に基礎的なポイントを紹介します。
ここで紹介する内容は各項目の導入部分でしかありませんが、知識を深める為、行動する為の参考にしてほしいと願います。
知識を得る
あなたが注文住宅を建てるためには家の知識が必要になってきます。
建築会社の担当と打ち合わせする場合に相手の話している事が理解できなければ、トラブルのもとになってしまうかもしれません。
工事の進み具合をチェックするのにしても知識がなければ、良し悪しの判断もできないですよね。
また、専門的な部分はプロにお願いしなければいけませんが、あなたが総監督としてチェックできる知識を持ち合わせていなければ求める家を建てることが出来ないでしょう。
では知識を得るための方法はどのようなものがあるでしょうか?
最初に思いつく手段はインターネットやモデルルームの見学でしょう。
インターネットやモデルルームは最新の情報や建築会社の傾向をつかむために使用できる良い方法ですが、初心者には意外な落とし穴があるのです。
インターネットの場合は情報量の多さが魅力ですが、その情報を選んで利用する知識が必要になってくるのですね。
ですから注文住宅の知識のない初心者は、情報に翻弄されて正しい知識を得られない可能性があります。
モデルルームについてもキッチンなどの設備はあまり参考にならないと知っていましたか?
実はモデルルームは建築会社の最新の仕様、最高級の設備で建てられている場合が多く、実際の家にその設備等を反映させることが難しいのですね。
ですから知識のない初心者はその違いが分からずに間違ったイメージを持ってしまう可能性があるのです。
また、モデルルームの営業マンのトークに振り回されてしまって疲れるだけで終わってしまうでしょう。
インターネットやモデルルーム見学は、家について基礎的な知識を身に着けた後に利用すると効果が高い媒体と言えるのですね。
注文住宅について初心者のあなたが、最初に使うべき知識習得の媒体は本です。
本には以下のメリットがあるのですね。
- 本はテーマが決まっていて、そのテーマの情報が濃く、正確
- テーマが決まっているので余計な情報に振り回されることがない
- 外的要因に邪魔をされずに自分のペースで学べる
- 本は本の著者が何十年、もしかしたら一生かけて得た知識をたった数千円で手に入れられる
本は他のインターネットやモデルルーム見学と比べると最新の情報という点では劣ってしまいますが、このように初心者にとってはデメリットよりメリットが優っている知識を得るための媒体なのです。
家を建てたいと焦る気持ちもわかりますが、理想の注文住宅を手に入れる為と考えれば知識を身に着ける数か月は無駄にはならないでしょう。
創りたい家を具体的にイメージする
注文住宅はあなたのイメージを形にする家です。
家のイメージ作りをしっかりやるか、疎かにするかで全く違った家になってしまうと言って過言ではないでしょう。
家のイメージづくりは注文住宅の骨幹といえます。
ですから、以下に挙げる事項をしっかりこなして理想の注文住宅のイメージを固めてみましょう。
間取りを学ぶ
家のイメージは間取り作りが中心になるでしょう。
間取りは、最初に基礎知識を以下で紹介する2冊から習得すると効率よく考えられるのではないでしょうか。
- 【住まいの解剖図鑑】
- 【間取りの方程式】
どちらに本も住宅の本を紹介しているサイトで必ずと言っていいほど紹介されている本です。
人気の理由はイラストやたとえ話をふんだんに使い、初心者でもわかりやすく間取りづくりのノウハウを解説していることでしょう。
著者が違うため、違った角度から間取りを考えられるので、2冊とも読んで間取りの知識を深めてほしいですね。
家族の意見・希望を集め家のイメージを作っていく
本などを使い間取りと家のイメージづくりの基礎を学んだら、早速家族の意見を集めます。
家族の要望をドンドン取り入れて家の間取りを中心にイメージを作っていきましょう。
例えば「アイランドキッチンにしたい」や「庭の見えるリビングにしたい」などですね。
最初は多少無理があっても構いません。
ポイントは何回もトライアンドエラーを繰り返し家のパターンの数を増やしていく事。
その為の便利アイテムとして間取りシミュレーションソフトやアプリがおすすめです。
間取りシミュレーションソフト・アプリは、今まで紙に書いては消してを繰り返していた間取りづくりを画面上で簡単にできてしまいます。
また3D表示機能など家をイメージしやすい便利機能が魅力。
以下にパソコン用と携帯電話用の2つを紹介しておきますので一度試してみてください。
- パソコン用:【マイホームクラウド】
ブラウザ型の間取りシミュレーションソフトです。
簡単な操作と機能が充実している人気のソフト。
3D視点はもちろんのこと、自分が部屋の中にいるような視点で間取りを見られる機能が特徴です。
1,000点以上の間取りサンプルが用意されているので、間取りづくりのベースとして活用してもいいでしょう。
有料版もありますが無料版でも十分な機能を持っているソフトですね。
- 携帯電話用:【Planner 5D-インテリアデザイン】
Android、IPhone両方に対応した間取りシミュレーションアプリ。
平面図、3D視点の他にAndroid版ではバーチャル視点を選択できてしまいます。
非常に美しいグラフィックが特徴で操作も簡単。
無料版でも配置できるオブジェクトは150種類以上あるのですが、有料版になると3,000種類以上選択できるので、無料版で物足りない場合は有料版を使ってもいいかもしれません。
有一の欠点が海外製の為、畳などの和風オブジェクトがないことでしょうか。
それでも無料版での機能充実ぶりは、外出先などで間取りを考えたいときに重宝するアプリでしょう。
譲れない部分を絞り込む
注文住宅のイメージを何度も作っていくと家族にとって譲れない部分が出てくるはずです。
恐らく家族の人数分の譲れない部分が出てくるでしょうが、それをすべて家の間取りに盛り込んでしまうと、住みにくいバランスの悪い家が出来上がる可能性があるのですね。
その理由として土地なしで家を建てる場合、見つかった土地の形状に家を合わせなくてはいけませんね。
建て替えでも法令の関係で今までの家と同じ大きさで建てられるかわかりません。
何より、いくら家について勉強したとしても、プロの目から見たら不具合は必ずあるものです。
そのような中で「これだ!」と完全に決めてしまうのは無理がありますよね。
注文住宅のイメージは譲れない部分を2~3点に絞り込み、後は今まで作ってきた家のパターンを参考に、状況に合わせて融通性を持たせることがポイントなんですね。
家のイメージに役立つ価格帯別の方向性
現実可能なイメージは間取りだけでなく、予算内に収まっている事も重要になってきます。
自分たちが準備できる予算内に収まっている家をイメージするために価格帯別の家の方向性を紹介します。
ここで紹介する価格は家本体を建てる費用なので、後から解説する資金計画と合わせて考えてくださいね。
- 1,000万円~2,000万円
家本体価格の全国平均は土地ありで2,762万円、土地なしで2,299万円になっています。
(住宅金融支援機構2019年度フラット35利用者調査 )
このデータから考えると1,000万円台の注文住宅は建築費用としては少ない部類に入るでしょう。
しかし工夫次第で十分に求める家を建てることができます。
ポイントはシンプルでオープンな家。
具体的には以下のような工夫を考えるといいでしょう。
- 外観を長方形や正方形の形にシンプルに作る、屋根も切り妻や片流れがベスト
- 間仕切りを少なくしてオープンな間取りを考える
- 設備機器は標準的なものを使う、建築会社の在庫等も積極的に活用
- 外壁、床材、クロスなども標準グレードの建材を選ぶ
このようにコストダウンを目指して家をイメージするのですが、断熱性能だけはある程度求めてほしいですね。
断熱性能は長年住み続ける家の快適性に直結する部分です。
安くても断熱性の高い工法は存在しますよ。
また1,000万円台で家を建てようと考えた場合、先ほど紹介したセミオーダーの注文住宅を選択肢に加えてはどうでしょうか。
自由度は下がりますが、コストを抑えつつ求める部分を家に取り入れるにはぴったりの注文住宅と思いますよ。
- 2,000万円~3,000万円
2,000万円~3,000万円の価格帯は全国的にみて平均の価格帯に入ってきます。
ですが、この価格帯は設備やデザインなどにこだわりすぎて予算オーバーになりやすい価格帯なのです。
ですので2,000万円台で注文住宅を建てるなら予算配分にメリハリを持たせる事が大事になってくるでしょう。
・キッチン回りはこだわりを持った設備を使い、2階などは必要最低限のシンプルに作る
・断熱性能を高くして、外装や内装材などは一般的な建材を使う
・壁の少ない間取りを採用して、床は天然無垢材を使う
このように「こだわって費用を使う部分」、「徹底的にコストダウンする部分」をハッキリさせることが2,000万円台で注文住宅を建てるコツとなるでしょう。
また予算配分にメリハリを持たせることで、自分の建てたい家の方向性が明確になり、住みやすい家が出来上がりやすいですよ。
- 3,000万円~4,000万円
家本体費用が3,000万円~4,000万円準備できるのでしたら、積極的に家の性能を求めてはどうでしょうか。
家の耐震性や耐久性は住む人に安心を与えてくれます。
断熱性・気密性が高ければ、快適性や防音性能が得られ、ヒートショックなどの健康被害も少なくなるでしょう。
特に光熱費は全く違ってくると思いますよ。
家の性能を上げると家の建築費用は高くなりますが、税金や住宅ローンの優遇が受けられ、多くの補助も利用できますから思っていたよりもコストアップにならないでしょう。
3,000万円~4,000万円の家はあなたの求めるすべてをかなえることは難しいですが、家のデザインと性能のバランスを取りやすい価格帯と言えるでしょう。
- 4,000万円以上
家本体価格4,000万円以上の注文住宅は家族の希望をふんだんに盛り込みつつ設備や建材のグレードを上げることも可能になってきます。
しかし、注文住宅を建てる予算が十分でも、「お任せ」では後悔の残る家が出来上がってしまうでしょう。
結局のところ求める家は値段ではなく、事前準備と自ら率先して行動することによってのみ手に入れられるのですね。
せっかく十分な資金があるのですから、後悔しない注文住宅を建ててほしいですね。
失敗例に学ぶ
理想の注文住宅を建てたはずなのに失敗してしまった、後悔しているとの声は後を絶ちません。
特に間取りの失敗や準備の不備による失敗・後悔が目立ちます。
逆に言えばこの先輩方の失敗を参考にして、自分たちが注文住宅を建てるときに気を付ければ失敗は少なくなると思いませんか?
「家は3回建てないと理想の家は建てられない」と言いますが、今はネットの情報網を駆使すれば膨大な失敗例から学ぶことができるので、初めて家を建てたとしても理想の家を建てられる可能性は十分にあるでしょう。
以下で間取りや家のイメージの失敗が多い部分を紹介します。
事例内容
家事動線・水回り 失敗の上位は家事がしにくい、水回りが使いにくいとの声、主婦目線が家づくりでは必要ということでしょう。
外の騒音・家の中の音 騒音がうるさくてくつろげない、1階寝室に2階の音が響く、トイレの流水音が寝室に響くなど
収納 収納の配置や数は家族が将来に渡って十分機能する量なのか、特に玄関の収納の失敗例は多いですね
コンセントの配置・数 コンセントが足らない、配置が悪いは意外に多い失敗。
デザイン デザインにこだわりすぎて使い勝手が悪い。吹き抜けなどもメリット・デメリットを理解して作らないと後悔になってしまいます。
家の性能 特に断熱性能が低すぎれば防音性能や各部屋の温度差による健康被害、家計にも影響が出るでしょう。
家の間取りだけでなく気になる部分があれば、失敗例を調べて反面教師にしてもいいかもしれませんね。
将来を考えた資金計画
注文住宅を建てるには自分たちが準備できる費用を効率よく振り分ける資金計画が必要です。
資金計画の際、どうしても注文住宅を建てる為の費用に目が行きがちですね。
しかし、注文住宅を建てる費用は家に住んだ後、家族が安心して快適に暮らすことを考えて資金計画を行わなければ後悔に繋がってしまいます。
注文住宅を建てる資金計画については以下の4つに分けて解説していきます。
- 注文住宅を建てる総費用
- 住宅ローンの考え方
- 将来の支出を考える注文住宅を建てる費用を失敗しないコツ
なぜ将来を考えた資金計画が必要なのか理解してほしいと願います。
注文住宅を建てる総費用
家を建てる為に必要な総予算
家 を 建 て る 費 用 貯 蓄
土地代・建築工事費用(本体工事・付随工事) 諸経費
住宅ローン 頭金
この表は注文住宅を建てる際の総費用を大きく分けた表です。
みなさんは注文住宅を建てる費用と考えると土地代・建築工事費用を思い浮かべると思いますが、注文住宅を建てるためにはその他に諸費用、貯蓄が必要なんですね。
そして、頭金、諸経費、貯蓄は現金で準備しなければいけない費用です。
また、建築工事費用は家本体工事と付随工事に分かれていますよね。
複雑な部分ですが、理想の注文住宅を建てるためには、また資金計画で失敗したくなければ、理解すべき部分です。
注文住宅を建てる費用については各家庭の状況で全く違ってきますから「いくら必要」とはいう事ができません。
しかし各家庭で資金計画を作る際の目安は紹介できますから、その部分を解説していきましょう。
ちなみに土地代については次の土地探しで詳しく説明するので、ここでは初めて聞くであろう付随工事、諸経費、貯蓄について解説していきます。
付随工事
付随工事とは注文住宅本体工事以外で家を建てる為に必要な工事を総称して呼んでいます。
主な付随工事は以下の表を参考にしてください。
解体工事・造成工事 注文住宅を建てる予定の土地に古い家が建っている場合の解体費用。
土地の中の邪魔な樹木や埋設物を撤去して家を建てられる状態にする造成工事費用。
地盤調査・地盤改良工事 家を建てる地面の強度を調査する費用、そして地盤の強度が低いときに地盤の強度を上げる工事費用です。
引き込み工事 水道やガス管、電気通信配線などを家まで引き込む工事費用
インテリア関係 カーテンや照明器具、エアコン費用など
エクステリア工事関連 外構工事や庭を作る工事費用
付随工事は住宅ローンに含まれる工事費用で建築工事費用の約2割。
仮に建築工事費用が3,000万円でしたら約600万円が付随工事費用となるわけです。
資金計画の時、費用変動が大きい解体工事・造成工事と地盤調査・改良工事の2つに注意しましょう。
解体工事・造成工事は家の大きさや立地、土地の形状で変わってきます。
費用の目安として解体工事は床面積45坪(約150ⅿ2)の木造住宅ならば135万円~230万円。
造成工事費用の目安が10万円~100万円以上。
結構開きがあるので、業者に概算見積もりをもらっておくと資金計画が立てやすいでしょう。
ちなみに、土地購入の場合も、古家が建っている場合には費用が発生しますから解体工事費は忘れないようにしてくださいね。
地盤改良工事は地盤調査後にしか正確な見積もりが出ない費用になります。
ですが150万円程度かかる場合もあるので、資金計画の際には多めに計上しておくと後から不足するなどの問題は少なくなりますね。
付随工事は基本的に建築会社の見積もりに入っている工事となり、それ以外は諸経費扱いになり現金で支払う費用となります。
付随工事の振り分けは各建築会社で変わってくるので、事前に聞いておくと資金的な問題は少なくなるでしょう。
諸経費
諸経費は、各種手数料や税金、付随工事扱いでない工事の費用です。
諸経費の目安は土地代・建築工事費用の約6%~9%。
土地代・建築工事費用が3,500万円でしたら210万円~315万円を資金計画で考える必要がありますね。
主な諸経費は以下のようになっています。
不動産取得に関わる税金 ・不動産取得税
- 固定資産税
- 都市計画税
家を持つことによって支払わなければいけない税金です。
現在は軽減措置や優遇措置が充実しているので無駄なく利用していきましょう。
- 印紙税
法律で決められた契約を行うときに印紙として支払う税金です。
- 建築会社と交わす「工事請負契約書」
- 金融機関で住宅ローンを組む際の「金銭消費賃借契約書」
登記費用 住宅ローンを借りる際の抵当権や法務局で行う各種登記費用。
また上記手続きを司法書士、弁護士へ依頼する費用が必要です。依頼料については事務所ごとに違ってきます。
事務手数料 各種登録や金融機関へ支払う事務手数料も現金で準備しなければいけない費用です。
火災保険料 住宅ローンを組む条件として火災保険に加入が通常必要です。
団体信用生命保険 住宅ローンの契約者が死亡または高度障害で住宅ローンの支払いができなくなったときに住宅ローンの支払い義務がなくなる保険。
住宅ローンの金利として含まれる場合もあります。
付随工事に含まれない工事 建築会社とは別に発注する場合の外構工事やエクステリア工事、または見積書に含まれない工事は諸経費として現金で準備する費用となります。
地鎮祭・上棟式費用 地鎮祭の時に神主さんへの謝礼
上棟式の大工さんに渡す御祝儀など工事中の差し入れ 建築会社によってはいらないところもありますが、頑張っている職人さんへの気持ちとして、現場に行くときは準備してほしいですね。
近隣への挨拶回り 工事中は何かと騒音が付きまといます。
お茶菓子を包んで工事着工前の挨拶回りは、住んだ後の近所付き合いの上でも大切な事でしょう。
諸経費は「諸経費ローン」と言われる諸経費分をまかなえるローンが存在しますが、住宅ローンとは別の為、支払いが2重になるデメリットがあります。
できるだけ諸経費は現金で準備する努力は必要でしょう。
また、諸経費は意外と忘れがちな費用です。
ですが負担も大きい部分ですから、この表を参考に資金計画にしっかりと組み込んでおきましょう。
貯蓄
貯蓄は注文住宅を建てるための直接の費用ではないですが、もしかしたら一番大事な費用かもしれません。
貯蓄は「家族に何かあった時のための余剰資金」なのです。
「家族が急に入院しなければいけなくなった」
「会社が倒産して、仕事がなくなった」
例は極端ですが、このような時、今まで貯めたお金を家を建てるためにすべて使ってしまっていたら大変なことになりますよね。
この家族に何かあった時の貯蓄は生活費の最低6ヶ月分と言われています。
注文住宅に限らず、家という資産を持つのなら、家族が安心して暮らせる状況も考えなければいけないと覚えておいてくださいね。
住宅ローンの考え方
結論を言えば、住宅ローンは借りられる金額ではなく返せる金額を考えて借入をする必要があります。
実は住宅ローンは自分が考えているより多く借りることができるのですね。
ですから、注文住宅でありがちな「あれもこれも取り入れたい」をやってしまって当初の予算をオーバーしても住宅ローンが借入できてしまうのです。
ですが、予算計画以上の住宅ローンを借りてしまえば当然返済の負担は増えてしまいますよね。
注文住宅は建てることが目的ではなく、建てた後家族が安心して、快適に暮らす場所を創る事が目的のはず。
その為にも住宅ローンは将来の返済を考えた金額で借りる必要があるのです。
注文住宅を建てるための住宅ローンを借りる目安は、次のことを検討項目にするとわかりやすいでしょう。
返済負担率から住宅ローンの借入金額の目安を付ける。
返済負担率とは、家族の年収のうち住宅ローンが締める割合を数値で示したものです。
無理なく住宅ローンを返済できる目安は返済負担率25%以下。
返済負担率だけでは返せる金額のすべてはわかりませんが、以下のような使い方をすると住宅ローンの借入金額の目安が付けやすいでしょう。
家族年収400万円の家庭が3,000万円を住宅ローンで借りようとした場合。(金利1.5%、35年ローン)
返済負担率は27.6%。
(返済負担率シミュレーション: 住宅金融普及協会ホームページを利用 )
この数値から、もう少しコストを落として借入を少なくしようと考えられますよね。
住宅ローンは長い期間返済する借金ですから、現実的な金額を常に考えて資金計画を作るべきです。
頭金について
頭金の全国平均は【土地あり】で約622万円、【土地なし】の場合は約443万円
(住宅金融支援機構2019年フラット35利用者調査 より)
住宅ローンを借りるとき、また注文住宅を建てるなら頭金を準備したほうが有利なのは確かです。
しかし頭金を準備するために「家族に何かあった時の為の貯蓄」を切り崩すことだけはやめましょう。
頭金の考え方
頭金 = 自己資金 - 今後の生活の予備費 家を建てる諸経費
頭金についてはこのように考えると、気持ちも楽になり資金計画もスムーズにいくのではないでしょうか。
また「頭金なし」で住宅ローンを組む場合も注意が必要です。
頭金なしを選択する理由として、「今のアパート家賃より住宅ローンの支払いが安い」
「頭金分を貯蓄の増額に回したい」などの理由があるでしょう。
この場合も頭金を貯められないほど資金的余裕がない状態ではなく、資金的余裕のある状態で頭金なしを選択すべきです。
今は低金利でしかも税金の優遇が充実しているので、注文住宅を含め家を建てるには絶好の機会です。
しかし、将来を考えないで「お得感」だけで家を建てることを決めてしまえば、残るのは後悔だけという事は肝に銘じてくださいね。
将来の支出を考える
住宅ローンを借りる際は将来の支出を考えなくてはいけません。
また家を建てた後に必要な貯蓄もあります。
家を建てる資金計画では家を建てる費用だけではなく、以下に挙げる将来必要な費用を必ず考えるようにしてくださいね。
一番お金のかかる時期を基準とする
住宅ローンは20年や35年と長い期間返済を続けます。
その間に家族のライフスタイルは変化していくでしょう。
ですから今返せる金額ではなく、将来も安定して返済できる金額で住宅ローンを借りる必要があるのですね。
この住宅ローン返済額の目安は返済期間の中で一番お金のかかる時期を基準にします。
例えば、子供がまだ学生でしたら、子供が大学まで入ったと仮定して就職するまでが一番出費が多いでしょう。
40代、50代で注文住宅を建てるなら、退職後や医療費の増大を視野に入れなければいけませんね。
また、現在は収入が増えることを保証できる社会ではなくなっていますから、現在の収入をベースに考える必要があるでしょう。
一番費用のかかる時期は「このくらい」ではなく、しっかり時系列を書き出して家族で話し合わないと、思わぬ落とし穴に落ちてしまうことがあるのでしっかり計画していきましょう。
貯蓄1:家の維持費用
注文住宅は建てて終わりではないです。
定期的なメンテナンス工事を行い、家の性能と快適性を維持しなければいけません。
逆に言えばメンテナンス工事さえしっかりやれば、今の家は何十年と快適性を保つことができるのですね。
主なメンテナンス工事は次の通り。
- シロアリ予防工事(5年~10年ごとに1回)
- 外壁・屋根メンテナンス、塗装工事(10年~20年ごとに1回)
- バルコニー防水工事(10年~15年ごとに1回)
この他にクロス張替えや設備機器の交換が必要になってくるでしょう。
将来ライフスタイルの変化に合わせてリフォーム工事を計画するかもしれませんね。
注文住宅のメンテナンス工事は家の大きさや使っている材料によって費用が変わってきますが、おおよそ10年間で150万円から300万円必要です。
ちなみに、ハウスメーカーなどが広告している「50年保証」などはメンテナンスがいらないわけではないのです。
保証の内容が「定期的な有料のメンテナンス工事をした場合に無料の保証も継続します」という内容なので注意してくださいね。
せっかく自分の希望を盛り込んだ注文住宅を長持ちさせるためにも、メンテナンス費用分の貯蓄できる資金計画を作るべきでしょう。
貯蓄2:家族に何かあった時の貯蓄
これは先ほど話した「注文住宅を建てる為に必要な費用」の貯蓄を維持し続けることです。
家族の幸せはお金だけでは得られませんが、現実問題としてお金がなくては家族の幸せは維持できませんよね。
厳しい言い方ですが、この費用を維持することが難しいのなら、今家を建てるべきではないと言えるでしょう。
注文住宅を建てる費用を失敗しないコツ
注文住宅を建てる資金計画は非常に複雑ですが、理想の注文住宅を建てるためにクリアしなければいけない工程です。
そのためには最初にあなた自身が注文住宅を建てる費用に詳しくなる必要があるでしょう。
ここで注文住宅を建てる費用についての基礎知識を学びやすい本を2冊紹介します。
- 【「家づくりにかかるお金」すべてがわかる本】
家を建てる流れに沿って、いくらお金が必要なのかを網羅している本です。
この本は家を建てる出費についてだけではなく、コストダウンのアイデアが豊富に載っている点が特徴。
注文住宅の資金計画だけではなく、間取りづくりでも活躍する一冊でしょう。
- 【住宅ローンの借り方 返し方 得なのはどっち】
「借りられる金額と返せる金額は違う」事を前提に、ファイナンシャルプランナーとして20年以上のキャリアがある筆者が丁寧に解説している一冊。
比較的短い期間で改訂版を出版しており、最新版は2021年の住宅ローン事情を解説しています。
住宅ローン制度を知ることができるだけではなく、住宅ローンを借りる際のノウハウも知ることができ、住宅ローンの基礎知識を身に着けるのに十分な内容でしょう。
注文住宅を建てる費用について詳しく知ることができたら、この記事で解説した点も注意しながら家族で話し合い資金計画を作ります。
そしてできるだけ早い段階から、金融機関の相談窓口やファイナンシャルプランナーに相談することが資金計画で失敗しないコツ。
特にファイナンシャルプランナーに個人的に相談する方法はおすすめです。
ファイナンシャルプランナーとは生活に関わるお金、例えば年金や子育て資金、毎月の家計のやりくり、住宅ローンなどの相談を受け、専門的立場からアドバイスをする職業の方なのですね。
家のお金の事は家のお金のプロに聞けというわけです。
注文住宅を建てるには個人としては大きなお金が動き、将来に関わってくる部分です。
ぜひこの方法を参考に後悔しない資金計画を作ってください。
家族を考えた土地探し
土地なしで注文住宅を建てる場合は土地代を考えなければいけませんね。
土地購入費用の目安は以下の表のようになっています。
地域 全国平均 首都圏 近畿圏 東海圏 その他の地域
住宅面積 111.5ⅿ2 105.8ⅿ2 111.0ⅿ2 115.2ⅿ2 113.8ⅿ2
土地面積 198.3ⅿ2 136.8ⅿ2 151.3ⅿ2 203.4ⅿ2 230.2ⅿ2
建築工事費用 2,874万円 2,751万円 2,749万円 3,019万円 2,945万円
土地代 1,382万円 2,241万円 1,594万円 1,258万円 924万円
土地代+建築費用
合計 4,256万円 4,992万円 4,343万円 4,277万円 3,869万円
土地代の割合 32% 44% 36% 29% 23%
住宅金融支援機構2019年度フラット35利用者調査 より抜粋。
このように家を建てる費用はさほど変わらないのに土地代が地域で全く違うことがわかるでしょう。
これは同じ県内でも言えることです。
家を建てる費用は各家庭で決まっているわけですから、土地代が高くなってしまえば注文住宅を建てる費用を圧迫してしまい、求める家が建てられない可能性が出て来るでしょう。
しかし土地に安さだけを求めてしまっては後悔の原因になってしまうのですね。
土地探しで優先すべきことは家族の安全と安心!
土地購入費用を抑えつつ家族の安全と安心を優先した土地の探し方のポイントは以下の4点。
- 建築会社と一緒に土地を探す
- 土地を探す地域はアバウトに
- 土地の見るべきポイント
- 必ず自分の目で直接土地を見る
この4点について詳しく解説していきましょう。
建築会社と一緒に土地を探す
建築会社と一緒に土地を探すと次のようなメリットがあります。
- 土地に合わせたプランニングがしやすく、プランニングの時間を十分にとれる
- あなたが求める注文住宅の理想を知っているプロの目線で土地を選定してもらえる
- 建築会社が持つネットワークを使えるので希望の土地を見つけやすい
せっかく土地を見つけても、土地の形や建築条件の制約で希望の家を建てられない事はよくあることです。
そのようなことを防ぐ意味でも、土地と建物をセットで考えられる建築会社と一緒に土地探しは効率がいいのではないでしょうか。
土地を探す地域選定はアバウトに
家のイメージを作っている際に住みたい地域も候補に挙がるでしょう。
その時、住みたい地域をあまり限定してしまうと、中々希望の土地が見つかりにくくなってしまいます。
「〇町に住みたい」→「□市の東側」
「△地区から会社に通いたい」→「会社から車で30分圏内」
このようにできる限りアバウトに地域選定をすることがポイント。
「土地は出会い」と言います。
区画整理をした土地以外は、土地はいつ売りに出されるかわかりません。
ですから、このように広い地域で探すと自分が建てたい注文住宅にぴったりな土地を探しやすいと思いますよ。
土地の見るべきポイント
候補の土地が見つかった場合に、何を基準に見ればいいのかの目安を紹介します。
理想の家を建てるため、家族の安全と安心を確保するために土地候補を見る際のチェックシートとして活用してください。
建築条件
建築会社と一緒に土地を探す場合はあまり気にしなくていい事ですが、土地には必ず家を建てられる大きさや、家の仕様についての条件が付けられています。
建ぺい率40%や準防火仕様など。
また造成地などは建てる建築会社の指定がある場合があり、土地を買ったが建ててほしい建築会社が選べなかったなども起こってしまいます。
家を建てる予算や、希望の家の条件を満たせない場合があるので、書類などはしっかり確認するようにしたいですね。
地盤とハザードマップ
土地の地盤の強弱は地盤改良費用の増減に直結しますから必ず確認しましょう。
地盤はその土地が以前何に使われていたのかを調べるとある程度わかりますし、建築会社を通して地盤調査会社に周辺データをもらう事でもある程度わかります。
また、近年は自然災害による被害が深刻化してますよね。
地域が出しているハザードマップや目視で近隣の状況を確認し、安全な地域を選びたいものです。
日照条件
一日を通しての日当たりや将来マンションなど建築で日当たりが変わる要素があるかなどのチェックが必要です。
日当たりは家のプランニングに大きく影響する部分。
同時に家の間取りで日当たりの悪い土地でも明るい家は建てられる可能性があるので、その辺は他の要素も考えつつ判断すべきところでしょう。
前面道路へのアクセス
建築条件とは別に前面道路に出る際に邪魔な縁石があったり電柱があったりした場合は、撤去費用や移動の申請等の手間が必要となるので確認しておきましょう。
また前面道路へのアクセス距離が長いと上下水道の引き込み費用が多くかかるので、その点もチェック事項です。
各施設へのアクセス
学校やスーパーなどへの距離は家族にとって適切な距離なのかを確認しておきましょう。
何点かは妥協が必要でしょうが、できるだけ要望に添える場所を選びたいものですね。
また、将来的に学校や商業施設ができる地域などもありますので、その辺も調べておくと融通性が高くなるのではないでしょうか。
交通状況・騒音
前面道路の交通量が家族にとって安全なのか?土地周辺の騒音は防音対策をする必要があるのかは安全に快適に暮らすためには重要ですよね。
ちなみに昼間だけではなく夜の状況もチェックする部分ですよ。
近隣の危険度
昼間は閑静な住宅街でも夜になると危険な感じになる地域は意外とあるものです。
感覚的な部分にもなりますが、土地候補の地域の危険度を昼間と夜で確認したほうがいいでしょう。
隣家の状況
特に住宅密集地ではお隣さんのボイラーの位置やリビングの位置などは間取りに影響してきますから必ずチェックしておきましょう。
できればとなりの家の使用状況、例えば夜勤が多いなどもわかれば、お互いにプライベートを気にしないで済む家を建てられると思いますよ。
必ず自分の目で直接土地を見る
注文住宅を建てる土地を決めるという事は一生住む場所を決めるという事です。
ですから、他人の言葉や写真だけで土地を判断べきではないですよね。
また先ほど挙げた「土地の見るべきポイント」は写真や他人の判断でわかる部分は少ないはずです。
必ず自分の目で直接見て、妥協点と譲れない部分を判断しましょう。
自分の目で判断し、家族の安全と安心を優先して選んだ土地なら、その費用はけっして無駄にはならないと思いますよ。
建築会社探しとプランニング
いくら完璧な注文住宅のイメージや資金計画を作っても、建築会社にそのプランを建てる能力がなければ理想の家は建てられませんよね。
また建築会社によって注文住宅の扱いが違うことも解説しました。
土地探しを一緒にしてくれる建築会社を探す場合には、その地域に精通している建築会社を選ばなければいけません。
自分たちの力では注文住宅を建てることはできませんから、理想の注文住宅を建てるとしたら建築会社の能力に頼らなくてはいけないわけです。
ですから建築会社探しは妥協してはいけない部分です。
また建築会社が決まった後、本格的なプランニングつまり注文住宅を建てるための具体的な図面を作り予算配分に入るわけですが、そこでも自分たちが心がける事があるのですね。
ここでは建築会社探しの方法と決定するポイント、そして建築会社と一緒に注文住宅の形を具体的にしていく際にあなたが気を付けるべきポイントを解説していきます。
建築会社探しの最初は情報収集
建築会社はただやみくもに訪問しても、求める注文住宅を建ててくれる建築会社に出会うことは難しいでしょう。
ですから最初はじっくり情報収集をして訪問する建築会社を絞り込みます。
情報収集の媒体としてはインターネットや住宅情報誌がいいでしょう。
- 家を建てたい地域に精通しているか
- 工法やデザイン、価格帯が自分たちの求めている注文住宅の要件を満たしているか
- ブログを頻繁に更新している、展示会や勉強会を積極的に開催しているなどをチェックして、活気のある建築会社かを判断
- 建築会社の家に対する考え方が自分たちの考え方と一致しているか
このような点を中心に建築会社を絞り込むと、行動に移した後の効率が上がると思いますよ。
実際の建物を見て判断
建築は現場が主体です。
ですから、営業マンの巧みな言葉を信じるより、実際に建てた現場を見ることが建築会社を判断するためには早道でしょう。
建築会社の建てた注文住宅を見て「現場力」「技術力」を見る方法は以下の3つが考えられます。
モデルルーム・モデルハウスの見学
建物や設備は建築会社の高いグレードで建てられているために参考にならない場合が多いですが、間取りを中心にデザインの傾向を見ることはできます。
また、家について知識を得たあなたなら、営業マンに振り回されることなく必要な情報を聞くことができるでしょう。
ハウスメーカーや大手のビルダーで注文住宅を建てることを検討している場合、モデルハウス・モデルルームの見学は効率がいいでしょう。
現場見学会に参加
数はそれほど多くなくタイミング的に難しい場合がありますが、自分たちが建てる家と近い状態の注文住宅を見られる現場見学会には参加したいものです。
特におすすめは内装が始まる前を見せている構造見学会。
構造見学会では家が完成した後に隠れてしまうところを見せているので、建築会社の技術力を判断しやすいメリットがあります。
同時に建築会社の自信の現れと言えるでしょう。
建築途中の現場を訪問
建築途中の現場を見せてもらうことで、生の現場の雰囲気や職人の技術、建築会社のモラル等、総合的に現場力を判断できるメリットがあります。
最も自分たちが建ててもらう場合をイメージしやすい方法でしょう。
しかし、遠くから見学する場合は問題ないですが、敷地内に入りたいときは事前に建築会社に許可を取り、職人さんの邪魔にならないように注意しましょうね。
それぞれの方法で現場を見せてもらい事前に調べた情報と一致している、もしくはそれ以上の現場力ならば、注文住宅を建ててもらう建築会社の有力な候補と考えていいでしょう。
建築会社の雰囲気・担当の能力と相性
建築会社の雰囲気が自分に合っていることは、大きなお金をかける注文住宅の依頼先として、家を建てた後付き合っていく相手としても意外に大事な部分。
建築会社の雰囲気はモデルルームや展示会、事務所を訪問した時の社員の話し声や会社の整理整頓状況などを観察しているとわかってきますよ。
そして建築会社の雰囲気以上に大事なことは担当者の能力と自分との相性です。
担当者がプロ目線でメリットやデメリットを話しているか。
代替え案などを積極的に提案してくれているか。
売ることが目的ではなく、自分たちの為に考えてくれているか。
注文住宅について学んだあなたなら、担当者がプロ目線で誠実に対応しているのか判断できると思いますよ。
建築会社を決定するポイント
建築会社を最終的に決定する際に各社に概算見積もりを依頼します。
そして提出された概算見積もりとラフプランを比較して建築会社を決定するわけです。
この概算見積もりとラフプランは安さを基準に見てはいけません。
見るべきポイントは「提案力」と「本気度」です。
- 自分たちの求める部分が建築会社の特色を生かしつつ見積もりやラフプランに反映されているか。
- 概算見積もりの内容が「一式」ではなく、詳細まで記載されているか。
- こちらの質問にできる限り詳しく回答しているか。
このような点を判断材料に建築会社を決定します。
概算見積もりを依頼する際には、次の2つのマナーを守ることで建築会社の「提案力」と「本気度」を比較できるでしょう。
- 各社に自分たちが建てたい家のイメージをできるだけ細かく鮮明に同じ内容で伝える
- 「この概算見積もりで最終的な建築会社を決めるつもり」と本気で伝える
概算見積もりは各社にとって、決まらなければ無駄な労力になってしまいます。
ですから、こちらが本気であることを伝え、平等な条件で勝負してもらおうと準備することは当然ですよね。
ちなみに概算見積もりを依頼する建築会社は3社ぐらいが妥当でしょう。
少なくては比較検討できませんし、多すぎては時間がかかりすぎてしまいます。
施主のことを考えている建築会社は、たとえ概算見積もりでも無駄な費用を抑えつつ、必要な部分にお金をかける提案をしてくるはずです。
そのような建築会社を妥協しないで見つけてほしいと願います。
プランニング
建築会社が決まれば、いよいよ理想の注文住宅を建てるためのプランニングに入ります。
土地探しを建築会社と一緒にする場合は、土地探しと並行してプランニングが進み、土地が決まれば最終的な家の形に仕上がっていくでしょう。
プランニングで一番大切なことは「自分たちが決めたことに後から後悔しない」事です。
その為に担当者とも、家族ともトコトン話し合っていく心構えをもって臨みましょう。
プランニングで決めた注文住宅の仕様、金額が自分たちがこれから住む家になるわけです。
妥協せず、自分たちに不足している知識があったら勉強して、次の打ち合わせに臨むくらいの気持ちが合って丁度いいと思いますよ。
工事請負契約の注意点
プランニングが完了し、建築会社と最終的に交わす工事請負契約は、単なる法律上必要な契約と考えてはいけません。
これから家族が快適に安心して暮らせる注文住宅を手に入れる契約と考えてください。
「今まで打ち合わせしてきたことがしっかり反映されているのか」
「建築会社と自分との認識の違いはないか」
工事請負契約後は変更できない部分が多くあります。
ですから、工事請負契約書の写しを持ち帰って時間をかけてチェックすることは、トラブルと後悔を未然に防ぐことに繋がるでしょう。
建築現場こそ本番
ここまで頑張って準備したことは、すべて注文住宅を建て始めた時に反映されます。
また、ここまで準備したことは現場次第で成功にも後悔にもなってしまうでしょう。
ですから、あなたも建築が始まってからが本番と考え行動する必要があるのですね。
具体的には施主であるあなたができる限り現場に足を運び、進行状況や施工の質を自分の目でチェックしていきましょう。
そして不明な点などはすぐ質問をしてうやむやにしないことがポイント。
自分が納得した上で現場を進めてもらうことで、無用なトラブルを避け後悔しない注文住宅を建てられるでしょう。
同時にあなたが現場に通うことによって、職人さんや大工さんとのコミュニケーションも取れ、現場に良い緊張感も生まれ、より良い家ができると思いますよ。
施主立会検査は本気で臨もう!
注文住宅の竣工後、各種検査の他にあなたが検査する機会が設けられます。
法律上の検査ではないのですが、この検査は工事請負契約に必ず文面で入れてもらうべき事項なんですね。
なぜなら建てた家の総監督はあなただからです!最後にチェックするのは当然ですよね!
建築会社とは打ち合わせなどを通じて距離が近くなった仲ではありますが、全力で不具合がないかチェックしましょう。
「親しい中にも礼儀あり」です。
施主立会検査でお互いが納得することは、今後付き合っている中でのトラブル防止にもつながるわけです。
施主立会検査は理想の注文住宅を手に入れるための最後の締めと考えて、十分な時間を取り望んでほしいですね。
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まとめ
注文住宅について、注文住宅を建てるまでに必要なことについて理解してもらえたでしょうか。
注文住宅を建てるためには、やらなければいけない事がありすぎて大変だと思った方もいるでしょう。
ですが、全く何も無い所にあなたのイメージを基に家を建てるわけですから、ここで解説した事は最低限クリアしないと、後悔ばかりが残ってしまいますよ。
ですが、全く他にはない自分たちだけの家が完成して、そしてそこに住み続ける未来を想像したらどうでしょうか。
ここで紹介した工程を一つ一つクリアすることや家について学ぶことが楽しくなると思いませんか。
家族が一致団結して、将来の生活を楽しく想像できる事は、注文住宅の大きな魅力でしょう。
ぜひこの記事を参考にしてもらって、あなたと家族が監督・脚本した理想の注文住宅を手に入れてください。
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