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注文住宅を建築する時には、過半数の方が住宅ローンを活用します。
その住宅ローンの組み方は大きく分けて2種類あり、頭金を支払い残りの金額を借り入れる方法と、頭金なしで全ての費用をローンで賄うという「フルローン(全額融資)」に分かれます。
注文住宅の建築時に最も気になるお金の問題として、この記事ではフルローンを組むことのメリット・デメリットなどを紹介しましょう。
住宅購入・建築時の施主の一般的なデータもまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
また、解説に入るまでに失敗しない家づくりで1番重要なことをお伝えします。
「夢のマイホーム」という言葉は、誰しもがワクワクさせる響きを持っています。
しかし、その夢の実現には、大きな落とし穴が潜んでいることをご存知ですか?
「一生に一度の買い物だから…」と、住宅展示場やイベントに足を運ぶ前に、絶対に知っておくべき重要なことがあります。
それは、情報収集の重要性。
多くの人が、理想の家に胸を膨らませ、住宅展示場へと足を運びます。
「とりあえず見てみよう」という軽い気持ちで。しかし、そこにこそ危険が潜んでいるのです。
モデルハウスの洗練された空間に魅了され、営業マンの巧みな話術に乗せられてしまう…。
そして、深く考えずに契約を交わしてしまうケースが後を絶ちません。
その結果、何が起こるのでしょうか?
「こんなはずじゃなかった…」
理想とはかけ離れた家が完成し、何百万円、場合によっては1,000万円以上の損をしてしまうケースも少なくありません。
「もっとしっかりと比較しておけば…」
そんな後悔をしないために、家づくりを始める前には、出来るだけ多くの住宅メーカーからカタログを取り寄せることをおすすめします。
なぜカタログ集めが重要なのか?
運命の住宅メーカーとの出会い: 「ハウスメーカー一択だったけど、工務店のほうが理想に近かった」「ローコスト住宅を考えていたけど、大手メーカーでも予算内で建てられた」など、思いもよらなかった会社と出会えるケースは非常に多い。
価格交渉を有利に: 複数のメーカーから見積もりを取ることで、価格競争が生まれ、数百万円単位で費用を抑えられる可能性がある。
「情報収集は面倒くさい…」
そう思う方もいるかもしれません。しかし、大切な家族と一生を共にする家のために、少しの時間と手間を惜しむべきではありません。
近年では、複数の住宅メーカーへまとめて資料請求できる「一括カタログサイト」が出てきた為、昔のように住宅メーカー1社、1社から資料を取り寄せる手間もなくなりました。
中でも、特におすすめなのが以下の3サイトです。
①SUUMO 不動産最大手ポータルサイトSUUMOだからこそ。独自のネットワークで、全国各地の優良工務店から、高品質ながらも坪単価を抑えた家づくりの資料を取り寄せられます。 ②HOME4U家づくりのとびら 安心と実績の「NTTデータグループ」運営。厳選された全国のハウスメーカーへ一括でカタログ請求ができ、さらに、理想の家づくりプランも無料で作成してくれる為イメージしやすい。利用必須のサービスです。 ③LIFULL HOME’S 東証プライム上場企業「LIFULL」が運営する、SUUMOと並ぶ大手不動産ポータルサイト。厳しい審査を通過した優良住宅メーカーのみが名を連ね、特にローコスト住宅を検討する方は必ず使っておきたいサービス。 |
この3サイトは、日本を代表する大手企業が運営しているため、掲載企業の審査基準が非常に厳しく設定されています。
悪質な住宅メーカーに引っかかるリスクを抑えることもでき、大きな安心材料と言えるでしょう。
また、資料請求をしたからといって、しつこい営業を受けることもありません。
安心して情報収集に専念できる、非常にメリットの大きいサービスです。
正直、3サイト全て使って住んでいるエリアに対応している住宅メーカーの資料は固定概念をなくし全て取り寄せてしまうのが1番です。
ただ、3サイトの中でどれか1つ使うなら、
を使っておけば間違いないでしょう。家づくりは、絶対に失敗したくない一大イベント。
だからこそ、固定概念を持って最初から「工務店!」「ハウスメーカー!」と決めつけずに、視野を広げてみて下さい。
多くの会社から資料を取り寄せることで、本当にあなたの理想に合ったパートナーが見つかるはずです。
「絶対にハウスメーカー」と思っていた人が、工務店の自由設計や高品質な家づくりに魅力を感じたり、
「予算を抑えたいから絶対に工務店で探したい。」と考えていた人が、実はハウスメーカーでも手の届く価格まで値下げ交渉に応じてくれたり。
なるべく多くの会社で資料を取り寄せることでメーカーごとの強みや特徴が分かりますし、複数社で価格を競わせることで全く同じ品質の家でも400万.500万円と違いが出ることさえあります。
後から取り返しのつかない後悔をしないよう、家を建てるときには面倒くさがらず1社でも多くのカタログを取り寄せてしまうことをおすすめします。
家づくりのとびら・・・ハウスメーカーのカタログ中心
LIFULL HOME’S・・・ローコスト住宅のカタログ中心
【工務店中心】SUUMOの無料カタログはこちら⇒
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それでは解説をしていきます。
【本記事の監修者】 宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー 大学卒業後、東証一部上場大手保険代理店へ入社。その後、大手不動産ポータルサイト運営会社へ転職。ITベンチャー企業での経験を経て株式会社Azwayを創業。 「住まい」と「ライフスタイル」に特化したWEBサービスを手掛けている。
注文住宅はフルローンで建てられる?
結論から言えば、注文住宅はフルローンで建築することが可能な場合と難しい場合があります。
なぜなら住宅ローンの審査基準は社会情勢・景気、または個人の資産・収入・担保の有無などの影響を受けるためです。
不動産が高騰している時期・融資を受ける人の収入が安定しており資産が多いなど、金融機関が安心して貸付が可能な条件が揃っていれば、フルローンが利用できる確率は高くなるでしょう。
その判断基準は金融機関によって変わるため、フルローンで注文住宅が建築できるかどうかは個人差があるということです。
注文住宅を建築する人が用意する頭金の平均
ここからは、注文住宅を建築した施主が実際に用意した頭金の平均についてお伝えします。
住宅の種類 | 頭金の平均 | 総額からの割合の平均 |
注文住宅 | 621.9万円 | 18.0% |
土地付注文住宅 | 443.2万円 | 10.4% |
建売住宅 | 282.4万円 | 8.1% |
マンション | 736.2万円 | 16.3% |
※参照:独立行政法人住宅金融支援機構2019年度フラット35利用者調査
このデータから考えると、平均的には住宅建築・購入時には10%〜20%の金額を頭金として用意しる方が多いようです。
注文住宅建築時の総額が3,000万円だった場合、300万円〜600万円が頭金の平均額であると言えるでしょう。
注文住宅の支払いは住宅が完成してからではない
フルローンに限らず、住宅ローンの融資の実行は住宅が完成し、引き渡しが行われるタイミングです。
しかし、通常は注文住宅を建築するためには手付金や着工金・上棟金などを事前に支払わなければ工事が始められませんし、住宅建築と同時に土地を同時に購入する場合には、土地代金の支払いが先になるでしょう。
多くの方が住宅ローン融資の実行前に、現金でこれらの支払いを行うのは困難であると感じており、住宅の完成前に必要な費用の融資を受けることができる「つなぎ融資」を利用します。
「つなぎ融資」は住宅が完成して住宅ローンが実行されるタイミングで完済させるため、住宅ローンの契約と同じ金融機関を利用するのが一般的です。
住宅ローンを借りるには諸費用が発生する
住宅ローンを借りるために必要となる諸費用は、住宅ローンで賄うことができない金融機関が多いです。
その費用は金融機関や融資金額によって変わりますが、目安として融資金額の3〜10%と考えておくと良いでしょう。
3,000万円の住宅ローンを借り入れるとしたら、90万円〜300万円を用意しておく必要があるということです。
具体的な諸費用は下記のようなものです。
融資手数料
住宅ローン借入れ時に金融機関に支払う手数料で、その平均額は約3〜5万円になります。
ローン保証料
保証会社に保証人になってもらうための費用で、借入額・期間によって費用が変わります。
斡旋手数料
不動産会社などに住宅ローンの手続きを代行してもらう場合に必要な費用で、業者によって費用が変わります。
火災保険料
加入する火災保険によって費用が変わります。
約15万円〜40万円が相場です。
地震保険料
加入する火災保険によって費用が変わります。
約1万円〜3万円が相場です。
その他、印紙税・特許免許税・登記手数料などがかかります。
諸費用を節約するためには、住宅ローンで利用する金融機関を自分で探して契約まで実施すれば、不動産会社に支払う斡旋手数料が発生しなくなります。
また、火災保険料や地震保険料も自分で探した方が手頃な価格のものを見つけられるでしょう。
注文住宅をフルローンで建てるメリット・デメリット
ここからは注文住宅をフルローンで建てる時のメリット・デメリットを紹介します。
自分達に最適な方法で融資を受けられるようにしましょう。
注文住宅をフルローンで建てるメリット
注文住宅をフルローンで建てるメリットを、いくつかお伝えします。
好きなタイミングで注文住宅の建築ができる
フルローンを利用すれば、頭金の心配をせずに家族の決めたタイミングで注文住宅の建築が始められます。
夫の転勤に合わせて・子供の入学に合わせて・良い土地を見つかったからというように、自分の好きな時に住まい作りが始められるでしょう。
特に子供の就学に合わせて学区を選び、住宅を建築したいと考える方は多いです。
住宅ローンを早く完済できる
住宅ローンは何十年もかけて支払うものなので、収入が減ることが予想される定年前には完済を済ませるべきです。
しかし、頭金を貯金している間に40歳になってしまい、それから30年ローンを組むと、定年後も住宅ローンの負担に苦しまなくてはいけないのです。
フルローンだとしても、20代〜30代のうちに住宅ローンの支払いを開始すれば、定年前にローンを完済させやすくなります。
若いうちに住宅を入手して住宅ローン完済を少しでも早く済ませておけば、老後の資金も貯めやすくなるでしょう。
貯金を残したまま注文住宅が手に入る
頭金を支払わなければ、手元に貯金を残すことができます。
何らかのトラブルで家族の収入減や支出増が起こってしまった時にも、すぐに住まいを手放さなくてはいけないようなことになりません。
頭金を支払ってしまってから貯金が増えるまで、金銭的な不安を抱えながら暮らすような状態は避けるべきなのです。
注文住宅をフルローンで建てるデメリット
次に、注文住宅をフルローンで建てるデメリットを紹介します。
住宅ローン審査が厳しくなる
フルローンの住宅ローン審査は、頭金がある場合よりも審査基準が厳しくなります。
金融機関は安心して融資ができる相手と契約を結びたいと考えているため、フルローンを希望するということは、頭金の用意が難しい経済状況であると判断されてしまうためです。
利息負担が大きくなる
当たり前のことですが、頭金を支払わなければ、住宅ローンで融資を受ける金額が増えます。
借入れ金額が増えれば、必然的に返済期間も長くなるでしょう。
そのため、総返済額中の利息負担も大きくなってしまうのです。
土地購入希望者にライバルがいる場合には不利になる可能性がある
購入予定の土地を他の人の希望している場合、土地代金の返済可能性が高い人の方が有利になりがちです。
そのため、総返済額が多いフルローンを利用する方は不利な状態になってしまう恐れがあるでしょう。
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注文住宅をフルローンで建てる時の注意点
注文住宅をフルローンで借りるのは「危険」だと感じる方もいるようです。
確かに、頭金がなくても注文住宅が建てられるこということで、気軽に考えてしまうと、後々支払いが困難になり、マイホームを手放すようなことになってしまう恐れもあるでしょう。
ここからは、注文住宅をフルローンで建てる時に知っておくべき注意点を紹介します。
自己資金がないからフルローンと考える危険性
先ほどもお伝えしたように、注文住宅を建築するには建築費用以外にも諸費用がかかり、住宅ローンの実行前に建築費用の一部の支払いも求められます。
貯金が全くないような状態で、フルローンで注文住宅を建築するには、諸費用をローンに含められる金融機関を探し、つなぎ融資も利用するなどの工夫をしなくてはいけません。
その場合、選べる金融機関も絞られてしまいますし、何より金銭的問題が発生した時に、計画の続行が困難になるでしょう。
フルローンは避けるべきだというわけではありませんが、自己資金がないけれどフルローンで注文住宅を建築という考えは、非常に危険であることを知っておきましょう。
明確な返済計画を練る
フルローンの住宅ローンは借入れ金額が増え、支払い期間も長くなりがちです。
そのため、返済計画を慎重に練らなくてはいけません。
- 妻が産休や育休に入っても支払いが可能か
- 子供の教育費が高額になる頃にも支払いが可能か
- 買い替え予定の車のローンと並行して支払い可能か
など現段階で支払いに問題がないとしても、家族のライフステージの変更を想定して支出の変動も計算する必要があるのです。
また、住まいは建築して終わりというものではなく、数年ごとの点検・メンテナンスが欠かせません。
メンテナンス費用・リフォーム費用を貯蓄する余裕も考えなくてはいけないため「ギリギリだけど何とかなる」ではなく「余裕を持って支払いが続けられる」返済計画を立ててください。
借りられる金額と返済できる金額は違う
住宅ローンの審査が通った金額が自分の「借りられる金額」になりますが、この「借りられる金額」と自分が「返済できる金額」が同じだと思ってはいけません。
審査が通ったのだから大丈夫だと思わずに、家族の家計からローン返済に捻出可能な金額をしっかり計算するようにしてください。
借金をしているという意識を持つ
フルローンだと、注文住宅を建築するために節約するし頭金を貯めるというステップが省かれることが多いため、安易に住宅ローンを契約してしまう方がいます。
家賃と同じ感覚で住宅ローンの支払いを始めてしまうと、トラブル発生時に支払いが困難になってしまう恐れがあるでしょう。
住宅ローンは何があっても支払いを続けなくてはならず、万が一の時には住まいを手放さなくてはいけなくなることを、十分に理解しておく必要があるのです。
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まとめ
注文住宅をフルローンで建てる時のメリット・デメリットと注意点などを紹介しました。
フルローンのデメリットをメリットでカバーできると感じた方は、フルローンを選択肢に入れるのも良いでしょう。
その場合は、この記事で紹介したフルローン利用時の注意点を理解した上で、しっかりとした返済計画を用意するようにしてください。
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